おかげさまで第2号も順調にお客さまの手に取っていただいているとのこと(3週間で配布率約82%)、もう間もなく〝完売〟となるでしょう。精魂込めて制作した者としてこれに過ぎる喜びはありません。さて、つぎの第3号(8月25日発行)の特集は「チャップリンと日本橋を歩く」です。目下、編集作業の真っ只中、これまでよりさらにハイテンションで取り組んでいますので、どうぞご期待ください!
この週末、天気予報の降水確率がいきなり暴落するなり、登山仲間の妙齢の女性から電話が掛かってきて、あわただしく日帰りで北八ヶ岳の天狗岳(2646m)を登ってきました。今年初めての八ヶ岳はいつものように毅然とした英姿で、胸のなかを清冽な空気でいっぱいに満たしてくれました。先週の大菩薩嶺(2057m)に続いて2週連続の山行は、いくら夏山シーズンが到来したとはいえ遊びすぎかもしれません。……と反省しながら、今度の3連休が晴れるなら中央アルプス南端の恵那山(2191m)へ出かけようと計画を練っているところです。
金曜日は日本印刷技術協会のフリーペーパー研究会に招かれ、また、土曜日は法政大学のマスコミ講座の教壇に立って、それぞれ講演をしてきました。こんなに立て続けに依頼をいただくのは初めてのこと。それだけ『中央公論Adagio』が注目を集めているのでしょう。実際、印刷会社のみなさまや若い大学生たちの聴衆はいずれも熱心に向き合ってくださり、むしろこちらがエネルギーを頂戴した思いがしました。日曜日は例によって妙齢の女性ふたりと今回は大菩薩嶺(2057m)を登って清涼な空気を胸いっぱいに吸い、さらにエネルギーを蓄えた次第です。みなさまからのご注目を背に受けて、これから第3号(8月25日発行)の編集に取り組みます!
本日、創刊2号配布スタート!
固唾を呑んで反響を見守っています!!
まったくマーラー『交響曲第3番』は不思議な曲だと思います。オーケストラだけで演奏される前半の3つの楽章はいやにはしゃいだり、ふざけたりして、続く第4楽章ではいきなりアルトがニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』の詩句を歌いだし、第5楽章では少年と女性の合唱団がにぎやかに童謡をコーラスします。そのあとで、ふたたびオーケストラだけになって、いつ果てるともなく奏でられるアダージョ終楽章の美しさといったら! けだるい午後にこの麻薬のような音楽をかけていると、そのまま白日夢に引きずり込まれそうになります。昨日聴いたのは、最近出たハイティンク指揮シカゴ交響楽団の自主制作CD。ストレスフルな毎日を送っていらっしゃる方におすすめです。
編集長
第2号をただいま校了しました! 1ヵ月あまりにわたって取り組んできた編集作業が完了してわたしの手を離れ、あとは印刷・製本を経て、予定どおり今月25日(月)からまた都営地下鉄で設置・配布が始まるのを待つばかりです。大切に産み育ててきたわが子を世間に送り出す心境といったらいいでしょうか(わたしは子供がいないので実感はありませんが)、胸のなかで充足感と一抹の不安がないまぜになっています。願わくば、読者のみなさまにふたたび温かく迎えられんことを!
きのうの日曜日は七面山(1989m)を登ってきました。山梨県の南端近くに位置するこの山は、身延山とならぶ日蓮宗の霊山として知られています。実際、まばゆいほどの新緑を仰ぎながらのきのうの山行でも、登山客より敬虔な信者の姿のほうがずっと多く見受けられました。なかには、幼児から茶髪のティーンエイジャー、青い目の外国人まで500人ほどが白装束に身を固めて南無妙法蓮華経を唱える団体とも行き違って圧倒されました。いつしかこちらも心身が清められていくような感覚に浸ったのも束の間、約8時間の行程をたどって下山するなり温泉につかり、生ビールのジョッキを片っ端から煽ったころにはすっかり元の俗界に沈んでいた次第です。
目下、第2号(6月25日発行)の入稿作業真っ只中。次号では編集面が4ページほど増える運びになり、せっかくならばと、ほかの雑誌では見たことのないページを作ってみようと腕まくりしています。結果やいかに……。 読者のみなさまにがつんとインパクトをもって受け止めていただける誌面をめざして、試行錯誤を恐れず邁進しますので、ぜひともご注目ください!
その日、六本木交差点のアマンドの角で待ち合わせたわたしの前に、石塚公昭氏は右手に大きな紙袋、左手に黒いカメラバッグをぶら下げて現れました。やがて紙袋から取り出したものを掲げて撮影が始まると、なんとも奇抜なようすに道行く人々が振り返ったり遠巻きにしたり……。その成果が次号(6月25日発行)の表紙を飾りますので、ぜひご期待ください。 創刊号に対してはすでに千名以上の方から読者アンケートの回答が寄せられ、また、ネット上のあちらこちらのブログでも熱く取り上げていただけるという、事前の予想をはるかに超える反響に驚いています。貴重なご意見ご批評を頂戴したみなさま、本当にありがとうございます! そのひとつひとつを丹念に拝見しながら今後の編集活動に生かしていくつもりです。いっそうのご注目をよろしくお願いいたします。
わたしが帰り道に下車する中央線の駅の北口を出てすぐに、いわし料理のお店があります。昔ながらの木造二階建て。ガラスのはまった引き戸を開けてカウンター席に腰を落ち着け、いつものように「なめろう」と「山芋の千切り」と「焼酎の玉露割」を注文すると、さて、カバンから文庫本を取り出します。仕事も家のことも忘れて、こうして気ままな至福の時間が始まるのです。お店としては、こんなところで読書に耽られては迷惑かもしれませんが、そこはそれ、週に1度は通っている常連のよしみで放っておいてもらっている次第。この春にはこの席で初めての『戦争と平和』全巻を無事読み終えました。最近は横山秀夫氏の刑事小説と心ときめく逢瀬を重ねています。 そんなあるとき、ページからふと目を上げてみたら、わたしの右隣で、そして左隣でも、似たような年恰好のサラリーマンがそれぞれ文庫本に身を屈ませているではありませんか。案外、ここはおやじにとってのひそかな図書館だったのかと、腹の底から笑いが込み上げてきました。