大嫌い。太宰治について男性諸氏からはしばしばその言葉を聞かされます。わたしもかつて教科書で出会って以来、ずっと苦手でした。ことによると、人生の道程から多少とも足を踏み外したときに初めて真価を理解できる作家なのかもしれません。かく言うわたしも3年ほど前、突如全集を読破するに至りました……(笑)。
ただ、いまでも悲痛な面持ちの小説よりは、『女生徒』『右大臣実朝』『新釈諸国噺』などの、種本があってそのぶんのびのびと才筆を遊ばせている作品のほうが好みです。とりわけ『男女同権』。自分自身の小説を種本にしたような奇怪なこの短編には、涙ながらに爆笑しないではいられません。まったく一筋縄ではいかない作家です。
太宰治の魅力に迫った最新号をどうぞお楽しみください!
こんにちは。
創刊号からいつも楽しく読ませていただいています。
今回の、太宰治の特集、
とても充実していて思わず引き込まれました。
ブログの方にも、感想を書きました。
よろしかったらご訪問ください。
(太宰は「晩年」「道化の華」から入り、「富嶽百景」「津軽」に抜け、
「グッド・バイ」に震撼とした口です)
投稿情報: gamzatti | 2008年10 月30日 (木) 08:47
ガムザッティさま
コメントをありがとうございます。
ブログのほうも拝見して、望外の賛辞に心励まされました。
今後もご期待に沿えるよう鋭意取り組んでいきますので、引き続きご注目いただけますと幸いです。
どうぞよろしく!
投稿情報: 編集長 | 2008年11 月 6日 (木) 15:51