わたしは大学の授業で必ず標題のレポートを課することにしています。活字離れをいわれる当今の若者ばかりでなく、実はわたしたちだって書店へ出かけても好みのごく限られたコーナーに足を向けているだけではないでしょうか? その足を一歩、未知のコーナーに踏み出したとたん新たな世界が開けるはず。それを実行した体験を、学生たちが驚愕をもって報告してくる文章に接するたびにわたしも胸躍るのを禁じえません。ディズニーランドより書店のほうがずっとエキサイティング! と、わたしが教壇から伝えた言葉にかれらもいまは頷いてくれるだろうことを確信しながら……。
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