20世紀の最も著名な指揮者であり、「帝王」と呼ばれたヘルベルト・フォン・カラヤンの今年は生誕100年――。メモリアルイヤーがありがたいのは、これを機に眠っていた過去の記録が姿を現すことです。1977年の大晦日にベルリン・フィルを振ってベートーヴェン『第九』を演奏したときのドキュメンタリー映像もそのひとつ。昨日DVDを視聴して、あまりにも絢爛にして豪放なライヴに息を呑み、約70分間身動きできませんでした。そして、まさに全盛期だった当時のカラヤンが早稲田大学名誉博士号授与のため大隈会館へやってきた際、会場のわれわれ学生が全員立ち上がり「都の西北」を歌って讃えたという、いまだに赤面せずにはいられない記憶が蘇ってきました。
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