このGWには、東京国際フォーラムで開催されたラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭に参加してきました。ただし、演奏側でも聴衆側でもありません。休憩スペースに弊社の書籍コーナーを設置して、おもに音楽書や歴史書の販売を行ったのです。今年のテーマは「バッハ」。会場周辺は終日すさまじい老若男女の群れに呑み込まれ、あまりの人いきれに噎せるほどで、計3日間の来場者は50万人に達したとか。これほど多数の人々がバッハに関心を寄せるとは喜ばしくもショッキングな発見でした。音楽の力を改めて噛みしめながら、しかし、どうしても一抹の疑問を拭い去ることができませんでした。いったい、こうした熱狂のなかでバッハの音楽は聴かれるべきものだろうか、と……。